はじめる前に
ビジネスジャーニーを作成する前に、環境内でこの機能が有効になっていることを確認してください。また、データの前提条件、検証ルール、および名前とビジネスジャーニー定義の制限事項を確認する必要があります。
ビジネスジャーニーの有効化
デフォルトで、ビジネスジャーニーは SaaS 環境で有効になっています。ただし、オンプレミスのインストールでは、この機能は無効になっています。ビジネスジャーニーを有効にするには、管理者が [Settings] で特定のプロパティを設定する必要があります。
イベントサービスを開始する前に、次のようにします。
events-service-api-store.propertiesファイルを開く。ad.bizoutcome.enabled=falseをtrueに変更します。
このページには、マイルストーン間のビジネスワークフローを詳述したフローマップが表示されます。[Settings] で analytics.business.outcomes.flowmap.enabled プロパティの値を false に変更することによって、フローマップを非表示にすることができます。
フローマップの有効化
マイルストーンを作成すると、ビジネスワークフローの詳細を示すフローマップがページに表示されます。ビジネスジャーニーを選択すると、フローマップが有効になっている新しいウィンドウが表示されます。この動作は、 [設定(Settings)] の analytics.business.outcomes.flowmap.enabled プロパティによって制御されます。この値を true に設定すると、ビジネスジャーニーに対してフローマップが有効になります。
ビジネスジャーニーを定義するためのデータの前提条件
Analytics では、分析データとしてすでにキャプチャされているイベントとフィールドを収集することによって、ビジネスジャーニー複合イベントが作成されます。組み込みの分析データソースに加えて、カスタムイベントデータを使用してビジネスジャーニーを作成することもできます。ビジネスジャーニーでマイルストーンを定義する際には、使用するイベントとイベントから抽出するフィールドを指定します。デフォルトで収集されるフィールドまたは収集対象として設定したカスタムフィールドを抽出できます。また、Analytics API キーから作成されたカスタムイベントを使用してマイルストーンを追加できます。
開始イベントと終了イベント、およびその間で明確に定義されたステップを把握しておく必要があります。分析によってキャプチャされるイベントの追加フィールドを収集するには、次を参照してください。
制限事項と注意事項
- ビジネスジャーニー名は大文字と小文字が区別されず、すべて小文字で保存されます。これは、
applicationとApplicationという 2 つの定義が重複と見なされることを意味します。 - [Event Type] ドロップダウンには、小文字の定義名が表示されます。
- 高度なクエリには、小文字の名前を使用します。
- プライマリキーは、一意である必要があり、null であってはなりません。プライマリキーが null 値を保持している場合、ビジネスジャーニーイベントを形成するために、基盤となるマイルストーンイベントが結合されることはありません。
- プライマリキーを慎重に選択します(特に値の基数)。マイルストーンイベントを一意に識別および結合し、有益なビジネスワークフローを形成するためにプライマリキーが必要です。マイルストーンイベントがプライマリキーによって誤認される場合は、不正確なマイルストーンイベントが結合されて、問題のある結果が生成されます。
- プライマリキー名は、ビジネスジャーニーの定義がドラフト状態でない限り変更できません。
- ビジネスジャーニーの定義は、展開された後、変更できません。定義がドラフト状態のときは名前を変更できます。
- カスタムイベントに関連するフィールドの名前が変更された場合は、名前が変更されたフィールドを正しく抽出するために、カスタムイベントから作成されたビジネスジャーニーの定義を更新します。
検証ルール
ここでは、ビジネスジャーニーの定義、およびビジネスジャーニー、マイルストーン、抽出対象フィールドの命名規則を検証するための特定のルールについて説明します。検証を呼び出すことなく、作業をドラフトとして保存できます。検証を呼び出すことなく、作業をドラフトとして保存できます。準備ができたら、[検証(Valdate)] と [保存(Save)] を使用して定義が受け入れ可能であるか確認できます。ビジネスジャーニーの定義を保存しても、ビジネスジャーニーは有効になりません。データは、実際にビジネスジャーニーを有効にするまでキャプチャされません。「ビジネスジャーニーのライフサイクル」を参照してください。
名前の検証ルール
ここでは、ビジネスジャーニー、マイルストーン、および抽出対象フィールドの命名の検証ルールについて説明します。ビジネスジャーニーの定義をドラフトとして保存した場合、検証ルールは適用されません。検証は、Validate and Save を使用する場合にのみ呼び出されます。検証ルールには、以下が含まれます。
- ビジネスジャーニー、マイルストーン、および抽出対象フィールドの名前には、a ~ z、A ~ Z、および 0 ~ 9 を含む英数字の文字列を指定する必要があります。使用できる特殊文字は、アンダースコア(_)のみです。
- 名前には、スペース、ハイフン、ダッシュなどの特殊文字は使用できません。
- プライマリキーフィールドには、ビジネスジャーニーの定義のすべてのマイルストーンで同じ名前(ラベル)を指定する必要があります。フィールド名自体は、イベントタイプによって異なる場合があります。
- プライマリキー名は、ビジネスジャーニーの定義がドラフト状態でない限り変更できません。詳細については、「ビジネスジャーニーのライフサイクル」を参照してください。
-
ビジネスジャーニーの定義のマイルストーンまたはフィールドに名前を付けるために、次の予約済みフィールド名は使用できません。
-
pickupTimestamp -
eventTimestamp -
totalTime -
userExperience
-
- マイルストーンまたはフィールド名に、ADQL キーワードを使用した名前を付けることはできません。「ADQL クエリ」を参照してください。
ビジネスジャーニーの定義の検証ルール
ビジネスジャーニーの定義には、次のものを含める必要があります。
- 少なくとも 2 つのマイルストーン。
- フィルタの一意のセット。同じ定義では、必須フィルタとオプションフィルタのセットがまったく同じである複数のマイルストーンは許可されません。
- 固有のマイルストーン名。
- 抽出フィールド名は一意である必要があります(プライマリキーフィールドを除く)。
- マイルストーンごとに 1 つのプライマリキーフィールドが必要です。
- [Slow] しきい値の期間は 30 分より長くする必要があります。