メトリクスタイプ

Splunk Observability Cloudのメトリクスタイプ(ゲージ、累積カウンター、ヒストグラム、カウンター)について説明します。

Splunk Observability Cloudには、ゲージ、カウンター、累積カウンター、ヒストグラムの4種類のメトリクスがあります。

次の表は、Splunk Observability Cloudでサポートされるメトリクスの種類とデフォルトのロールアップの一覧です:

メトリクス

説明

ロールアップ

ゲージメトリクス

各時点で特定の値を持つデータを表します。ゲージメトリクスは増減します。

平均

カウンターメトリクス

時間間隔内における発生回数を表します。カウンターメトリクスは、時間間隔中にのみ増加します。

合計

累積カウンターメトリクス

発生回数の実行カウントを表し、前回のデータポイントからのメトリクス値の変化を測定します。

デルタ

ヒストグラム

完全なパーセンタイルデータが利用可能な、測定値または測定基準の分布を表します。データは、等しい大きさの区間または「バケット」に分配されます。

ヒストグラム

メトリクスタイプは、指定のデータ解像度に従って個々の着信データポイントを要約するために、Splunk Observability Cloud が適用するデフォルトのロールアップ関数を決定します。ロールアップとは、一定期間にわたってメトリクス時系列(MTS)内のすべてのデータポイントを取得し、単一のデータポイントを出力する統計関数です。Splunk Observability Cloud は、ストレージからデータポイントを取得した後、分析機能を適用する前にロールアップを適用します。ロールアップとデータ解像度について、詳細は「データ解像度のロールアップおよびチャートのロールアップ」を参照してください。

注: Splunk Observability Cloud は、ゲージメトリクスのデータポイントに SignalFlow average() 関数を適用します。折れ線グラフのプロットに 10 秒の解像度を指定し、Splunk Observability Cloud がメトリクスデータを毎秒受信している場合、折れ線の各ポイントは 10 個のデータポイントの平均を表します。

ゲージ

ゲージメトリクス データの例としては、ファン速度、CPU 使用率、メモリ使用率、およびリクエスト処理に費やされた時間などが挙げられます。

Splunk Observability Cloud は、ゲージメトリクスのデータポイントに SignalFlow average() 関数を適用します。折れ線グラフのプロットに 10 秒の解像度を指定し、Splunk Observability Cloud がメトリクスデータを毎秒受信している場合、折れ線の各ポイントは 10 個のデータポイントの平均を表します。

カウンター

カウンターメトリクス データの例としては、処理済みのリクエスト、送信済みメール、発生したエラーなどの件数が挙げられます。カウンターを生成するマシンやアプリは、事象が発生するたびに値をインクリメントし、各レポート間隔の終了時に値をリセットします。

Splunk Observability Cloud は、カウンターメトリクスのデータポイントに SignalFlow sum() 関数を適用します。折れ線グラフのプロットに 10 秒の解像度を指定し、Splunk Observability Cloud がメトリクスデータを毎秒受信している場合、折れ線の各ポイントは 10 個のデータポイントの合計を表します。

累積カウンター

累積カウンターメトリクス データには、成功したジョブ数、ログインユーザー数、警告数などが含まれます。累積カウンターメトリクスとカウンターメトリクスの主な違いは以下の通りです。

  • 累積カウンターは、監視対象のマシンまたはアプリケーションが再起動した場合、またはカウンター値が表現可能な最大値(2 32 または 2 64)に達した場合にのみ 0 にリセットされます。

  • たいていの場合は、測定と測定の間でメトリクス値にどれだけ変化があったかを確認する際に利用します。

Splunk Observability Cloud は、累積カウンターメトリクスのデータポイントに SignalFlow delta() 関数を適用します。折れ線グラフのプロットに 10 秒の解像度を指定し、Splunk Observability Cloud がメトリクスデータを毎秒受信している場合、折れ線の各ポイントは最初に受信したデータポイントと 10 番目に受信したデータポイントとの差異 を示します。そのため、delta() 関数を適用するためにカスタム SignalFlow を作成する必要がなく、プロット線はバリエーションを表します。

ヒストグラム

ヒストグラムは、他のメトリクスでは難しい方法でデータの要約ができます。バケットを採用することで、すべてのデータセットを分析してデータポイントの場所を確認する必要がないため、時間の経過に伴う継続的なデータの分布を簡単に調査できます。また、サブスクリプション使用量の削減にも効果的です。

Splunk Observability Cloud は、ヒストグラムメトリクスのデータポイントに SignalFlow histogram() 関数をデフォルトのパーセンタイル値 90 で適用します。 minmaxcountsumpercentilecumulative_distribution_functionなど、ヒストグラムに別の関数を適用することも可能です。

詳しくは「Histogram metrics in Splunk Observability Cloud」をご確認ください。